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構造設計のプロ入門(鉄骨造建築編)BCJブックス-04

商品番号:3010096330

構造設計のプロ入門(鉄骨造建築編)BCJブックス-04

発行:日本建築センター 編著:青木博文 著:細澤治・成原弘之

構造設計のプロ入門(鉄骨造建築編)BCJブックス-04

発行年月日:2009/04
-構造形態とその性能をイメージする-

ISBN:978-4-88910-147-8

販売価格:3,990円 (税込)
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本書は、構造設計のプロを目指し、特に鉄骨造建築物の設計分野で将来エキスパートになろうとしている方々のための【入門編】です。

はじめに

構造設計者の資質と設計・施工された建物の構造的質には深い関わりがあることは今さら言うまでもない。2005年11月に発覚した「耐震強度偽装事件」は,構造設計者の資質のうち,最も重要な心の問題に関わっている。「偽装」は,残念なことに建築に限ったものではなく,食品の世界に至るまであらゆる分野に及んでおり,日本社会の根幹を揺るがす大きな問題となっている。

しかしこれはまた,構造設計者が個人として誇りと責任感をいかに持ち続けられるかであり,これを確かなものとするためには構造設計者の社会的地位向上と損害賠償保証能力の培養が必要である。さて,構造設計は関連するあらゆる技術を分析・総合化し,バランスよく最適化することである。

ここでは,構造設計者としてのセンスが問われることになる。しかし,採用する技術は必ずしも明確に解明されたものばかりではなく,そのような条件の中で実際に設計を進めるのには勇気と適切な判断力が求められる。脇・・本書は,構造設計のプロを目指し,特に鉄骨造建築物の設計の分野で将来エキスパートになろうとしている方々を対象にその入門編として執筆されたものである。即ち,大学において,構造力学・鉄骨構造等の基礎科目を履修した後,構造設計演習(鉄骨造の課題)を始めようとする学生諸君,構造系の大学院生,構造設計担当部署に配属された新入社員,木造・RC等の構造設計は経験しているが,鉄骨造の建物を初めて設計しようとしている構造技術者等をイメージして記述している。その技術的レベルは,保有水平耐力計算および限界耐力計算をしっかり理解し,実施設計において確認審査・適合性判定等に合格する水準に到達することを目指したものでもある。従って,本書を第1章から順番に読み進むのもよいが,第5章耐震設計法とその設計例に直接入り,検討事項によっては,第2章設計の基本,第3章部材設計,第4章接合部設計を参照しながら進める方法も考えられる。

本書の執筆陣は,構造力学・鉄骨構造等の講義や研究を40年近く行った大学教員,これまで30年以上にわたり構造設計の第一線で実施設計に携わり,多くの若手設計者を指導してきた構造設計部門の責任者,ゼネコンの技術研究所で鉄骨構造に関わる調査研究や技術開発に従事してきた研究者の3名で構成し,それぞれの得意な分野を担当すると共に,意見の交換により内容の充実を図った。また,実施設計に関わる内容については,「大成建設建築構造わかる会」の皆さんに多大なご協力を得た。ここに深謝申し上げる。

筆者の定年退任を機に本書をBCJブックスの中の1冊として出版する機会を与えて頂き、編集の最初から最後までお世話頂いた(財)日本建築センターの方々に心より感謝申し上げる。建築基準法・同施行令の改正とこれに伴う告示等が多く出され,今後もこれらは改正されて変化していくものと思われる。そのとき,これらの法令・告示が要求している本質を理解し,変化に追随していける柔軟性を持ちたいものである。読者諸兄が構造設計のプロとして活躍されることを祈念し,本書が少しでもそのお役に立てば幸いである。 

2009年4月 青木博文(本書はじめに より)


目次

第1章 鉄骨構造の特長と構造形態
1-1 鉄骨構造を選択する….1
1-2 鉄骨構造の架構形式….3
1-3 自然界における構造形態….6
1-4 構造形態の分類….11
1-5 形態創生….18

第2章建築鉄骨の構造設計における基本
2-1 構造計算と構造設計は逆のプロセス….23
2-2 荷重および構造耐力のばらつきを考慮する….23
2-3 構造性能の限界状態….25
2-4 耐震設計で考えること….27
2-5 耐風設計で考えること….46
2-6 耐雪設計で考えること….52
2-7 疲労および温度応力….58
2-8 振動に関する居住性能….64
2-9 建築物の性能設計….75

第3章部材の性能と構造区分
3-1 部材の性能を限界づける状態….81
3-2 降伏モーメントと全塑性モーメント….82
3-3 局部座屈と塑性変形能力….84
3-4 曲げ座屈による圧縮耐力….88
3-5 横座屈による曲げ耐力….89
3-6 筋かい材の設計….94
3-7 圧縮材の設計….99
3-8 梁の設計….103
3-9 柱の設計….116
3-10 骨組の構造区分….120

第4章接合部の性能
4-1 鉄骨構造の接合部….123
4-2 溶接継目….123
4-3 高カボルト接合….126
4-4 ボルト接合….131
4-5 部材の継手および仕口….132
4-6 接合部パネルのせん断変形….139
4-7 梁端溶接接合部の脆性的破断防止設計….140
4-8 柱脚….146

第5章耐震設計法
5-1 建物の規模で区分される構造方法….159
5-2 鉄骨構造に関連した技術的規準….163
5-3 保有水平耐力計算….169
5-4 限界耐力計算….211
5-5 時刻歴応答解析….233
5-6 エネルギーの釣合いに基づく耐震計算法….241
5-7 免震構造….249
5-8 制振構造….257

第6章鉄骨構造の種別
6-1 一般事務所建築….261
6-2 超高層建築….267
6-3 倉庫、工場およびショッピングセンター….277
6-4 大空間構造….288
6-5 軽量構造….292
6-6 新しい鋼構造….294

付録1 構造用鋼材
A1-1 指定建築材料….297
A1-2 許容応力度および材料強度の基準強度F….298
A1-3 建築構造用鋼材(SN材)….299
A1-4 TMCP鋼….302
A1-5 STKR鋼材と冷間成形角形鋼管….305
A1-6 建築構造用高性能鋼管….313
A1-7 特殊な性能を有する鋼材….313
A1-8 構造用鋼材の形状と寸法….320

付録2 鉄骨の製作
A2-1 溶接部の強度・靭性確保と品質保証….323
A2-2 鉄骨製作工場のランク(S,H,M,R,J)….323
A2-3 鉄骨製作の品質管理体制….325
A2-4 鉄骨製作の流れ….328


付録3 基本事項の解説
A3-1 荷重係数・耐力係数設計法….337
A3-2 質点系振動モデルと応答スペクトル….338
A3-3 多質点系振動モデルの固有周期とモードマトリクス….339
A3-4 多質点系振動モデルの地震応答….340
A3-5 地震のマグニチュードと震度….342
A3-6 鋼材の降伏比と構造骨組の塑性変形能力….345
A3-7 鋼材の性能に及ぼす化学成分の影響….349
A3-8 鋼材の溶接性と化学成分(炭素当量と溶接割れ感受性組成)….350
A3-9 鋼材の靭性と破壊….351

索引
建築基準法令 索引….353
用語索引….357